現在、担当しているサイト制作のプロジェクトで外注先を依頼することになりました。
ホームページの概要までは決めたのですが、1人では具体的なデザインやコーディングまでは手が回らないので、LancersやCrowdWorksを利用して発注を行いました。
今回は発注の流れや、具体的な手順についてお話しします。
依頼文のサンプルも掲載しますので、これからプロジェクトを依頼したい方にの参考になれば幸いです。
発注のながれ
依頼できるお仕事は、主に3種類あります。(詳しくは各サイトの発注の仕方を読んでみてくださいね。)
タスク式:手順が決まった簡単な作業をお願いする
コンペ式:名刺やロゴなど、完成品を提案いただき、その中からベスト選ぶ
プロジェクト式:希望条件にあう人を選び、作業をお願いする
ホームページ制作は、デザイン〜コーディングと、工程によっていろいろな作業が入る仕事なので、プロジェクト式での募集になります。
発注者がやることはこの3つです。
①募集文を掲載する
↓
②提案について質問する
↓
③発注先を決定する
順に説明していきますね。
募集文の掲載する【依頼文のサンプル】
今回、幸いなことに、たくさんの方から応募をいただきました。
お願いしたいことが具体的に伝わったからかなぁと思っています。
ご参考までに、どのような文章で募集したか、サンプルを掲載しますね。
【タイトル】
WordPressを利用した〇〇サイトのデザイン・コーディング
【概要】
今回、〇〇サイト(例:美容サイト、企業サイト、通販サイト)をWordPressで構築するにあたり、WEBデザイン・コーディングを行ってくださる方を募集します。
【業務をお願いしたい範囲】
・サイトのデザイン
・HTML/WordPressのコーディング
※デザインとコーディング両方できる方にお願いしたいです
【 業務の流れ】
1)HP依頼内容の共有/ヒアリング
2)トップページのデザイン案の作成
実際のテキスト、写真を入れた状態で、トップページのデザインを2~3案作成いただき、デザインの方向性を確認します。
3)下層ページのデザイン作成
トップページのデザインを確定し、その方向で下層ページのデザインを作成いただきます。
4)チェック・修正
数回、チェック修正を行い、デザインをFixさせます。
5)スマホ用のデザイン作成
PCデザインをベースにスマホ用のデザインを作成いただきます。
※文字サイズを最適化、横幅に応じて若干レイアウトを修正する程度です。
6)コーディング
WordPress向けのテーマ作成
※既存テーマのカスタマイズでもOK
【 提供素材 】
・画像(ロゴや写真)、文章等はこちらで用意します。
【デザインイメージ】
・女性向け。使いやすく、情報の見つけやすい。
・雰囲気:シンプル、洗練された、スタイリッシュなデザイン
・参考サイト: URL
【ページ構成】
全部で●ページです。
●トップページ
・メインビジュアル
・主要製品の表示
・新着ニュース記事の表示
●主な下層ページ
・製品紹介
・ニュース
・会社案内
・問い合わせフォーム
【納期】
納期は●月です。
【 応募方法 】
・簡単な自己紹介や実績、ポートフォリオ(担当領域を明記ください)をご提示ください。
・条件提示にてお見積もり金額を入力してください。
書き方のポイント
【】でくくった項目を丁寧に書いていくといいと思います。依頼する段階ではまだ決まっていない部分もありますが、分かっている範囲で記載していきます。
タイトル
なんのサイトを作るのか(例:企業サイト、個人ブログ、通販サイト、女性向け、男性向けなど)、ホームページの用途について記載するといいと思います。また、WordPressを使うことが決まっている場合は「WordPressによる」と入れておくと、分かりやすいです。
作業の範囲、流れ
作業手順やどんな作業(デザインorコーディングor全部か)をお願いしたいか、決まっていることを具体的に書きます。
どんなサイトを作りたいか
だいたいのボリューム数や難易度を伝えるために、主なページ概要と、だいたいのページの総数を記載します。レスポンシブ(スマホ対応か)も見積もりに関わるので記載します。
デザインの参考情報
作りたいイメージ(女性向け、シンプル、かっこいいなど)や参考サイトURLやカラーを掲載すると伝わりやすいと思います。
ポートフォリオ
ポートフォリオには担当領域(デザイン/コーディング)を書いてもらいましょう。どの部分を担当したかが分かると、その人がどんな作業ができるのか掴みやすくなります。
提案について質問する
依頼者さんはテンプレート化した提案文を使うことが多いです。
提案内容では分からないことも多いので、情報が足りない場合があります。
選定に際して、提案内容が情報不足/説明があいまいな場合は質問をして、補足してもらいます。
今回は提案内に、「決まっている仕様があれば、詳細を教えてください」という質問があったので、検討中の情報を伝えて、作ることができそうかを追加で確認しました。
具体的には、サイトマップ、ワイヤーフレームなど検討中の資料を提出して、より精度の高い見積もりになるようにお願いしました。(その際、お客様の機密情報がもれないように、資料をマスキングしています。)
また、ユーザーのログインやファイルダウンロードなど、ただ記事を表示する以外の機能があるページには、その機能も見積もりに入れていただくようにしました。
発注者を決める
発注者を決めるときには、事前に選定基準を決めておくことが大事です。
今回は以下の要素を評価軸にして決めました。
デザインからコーディングまで一貫して担当できるか。
デザインとコーディングの人を分けてしまうと、決まったことを伝えるのが二度手間になります。また、プログラムをつくる段階で、デザインしたものが実装できなかったり、デザインの意図が適切に反映されなかったりするリスクがあります。
少なくともチームで活動していて、デザイナーさんとプログラマーさんが密にコミュニケーションを取れる状態かを確認しました。
デザインが作りたいサイトのイメージとあうか
- ポートフォリオに、作りたいサイトに似たものがあるか
- スキルとして、Adobe Photoshop、Adobe Illustratorの経験があるか
実際にはポートフォリオを確認しながら、デザインを担当したサイトの見栄えや操作性を確認しました。ポートフォリオが画像だったりすると、アニメーションなどの動きが分からないので、URLでも提示してもらいました。
技術スキルが十分か
- 作りたいサイトの実装のイメージがついているか
応募する際に、依頼文や添付資料を読み込みんでいて、これくらいならできますよ!と、確認してお伝えしてくれる方は信頼感があると感じました。
また、WordPressプラグインを開発しています、WordPressでこんなカスタマイズをしましたなど、実例があるとわかりやすいですね。
文章や質問へのお答えから、こちらの意図を丁寧に拾って、きめこまやかに対応してくださる方かを確認するようにしました。
レスポンスが早いか
受注をお願いするにあたり、こちらの意図を的確に汲んで、お返事をくれるかどうか、返信スピードが早いかを確認しました。
選考段階でメッセージを送っても、全く音沙汰がなかったり、とりあえず応募してみただけかな?という受注者も見受けられました。
ポイントをおさえて、失敗しない発注にしましょう
発注者としては、こういうものが作りたい、何をお願いしたいということを、具体的にわかりやすく伝えていくことが大切です。
はじめての発注だったので、細かいところまで工夫しましたが、プロジェクトを外注する時の参考になれば幸いです。